熟成

進の牛たんは、皮付きの牛黒タンを手間ひまかけて、氷点温度でじっくりと熟成させました。熟成させることで、肉の余計な水分が抜けて旨みが増し、牛たんは柔らかくなります。こうして厚切りにカットされた熟成牛たんは噛むほどに旨みが広がります。一枚一枚手もみで味付けした「進」こだわりの熟成牛たんをぜひご堪能くださいませ。ここでは熟成肉とはどのような肉であるかを取り上げます。ぜひ当店で熟成肉を食べて、美味しさを楽しんでくださいませ。

○熟成肉とは

熟成肉とは、一定期間ねかせて熟成させ、うま味や甘味、香りなどを凝縮させた肉を指します。肉を低温に貯蔵することで、肉質が柔らかくなり味や香りが上昇します。熟成の過程で酵素の働きで保水性が高まり、アミノ酸やペプチドが増加します。最近では、比較的長期間熟成させた熟成肉もあります。長期熟成の方法には、専用の熟成庫管理を行うドライエイジング(乾燥熟成)と、真空保存で冷蔵保存するウェットエイジングがあります。通常流通している熟成肉は、ウェットエイジングによる長期熟成肉です。ドライエイジングによる長期熟成は、熟成効果が高くうま味や香りの評価も高いが、コストが高くて実用できる場面は限られています。

○熟成肉の歴史

熟成肉は、冷凍や冷蔵によって肉を保管できなかった時代に、肉を乾燥させて干すことにより、保存食にしたのが熟成肉のはじまりであると考えられます。1980年代のアメリカでは、こうした保存方法に改良を重ねて、ドライエイジングの熟成方法の研究を行っていました。その結果、一般的な牛肉よりもうま味や柔らかさが増しました。日本では、2008年(平成20)ごろからアメリカ産のドライエイジングビーフが話題を集めました。その結果様々な店舗がドライエイジングによる熟成肉に注目をしました。

しかしドライエイジングには決定的な欠点がありました。時間がかかるので、コストが高くなり大量に熟成肉を作るには適していなかったのです。香りが良いのですがコストが高いため、取り入れる場所はかなり限られる結果となりました。そのため、比較的低コストなウエットエイジングと呼ばれる熟成方法が多くの店で浸透しました。今では大部分の熟成牛肉が、ウエットエイジングで熟成されています。

進の牛たんは、皮付きの牛黒タンを手間ひまかけて、氷点温度でじっくりと熟成させました。美味しい熟成肉をぜひこ堪能くださいませ。